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manualz letterINTERVIEW.43


歴史をつなぎ、未来を望む。
日本最古の桜「山高神代桜」を
守り続けるお寺。

CLIENT

大津山實相寺
第31世 住職

松永直樹 様

大津山實相寺インタビュー

北杜市武川町山高にある日蓮宗の寺院。樹齢約2000年、日本最古の桜とされている「山高神代桜」を有し、今も守り続けている。寺の誕生は1375年(永和元年)。日蓮宗の僧侶である日応上人が山高村大津にあった真言宗の寺を訪れ、そこに住んでいた僧侶と法義を論じ合い、論破した事でその寺を譲り受けた。この時に日蓮宗に改宗し、「大津山實相寺」とする。その後、1561年(永禄4年)に武田信玄公が實相寺を川中島合戦の祈願所と定め、家臣の城であった土地を寄進。その時に實相寺は大津から移転し、現在に至っている。

INFORMATION

山梨県北杜市武川町山高2763
【TEL】TEL/FAX 0551-26-2740

https://www.jindaizakura.com/

その生命力に全国から大きな反響。
人々の心の拠り所、日本最古の桜「山高神代桜」を守る。

日本最古の桜「山高神代桜」があるお寺として、實相寺は全国的に有名だと思います。まず、お寺の歴史などを教えていただけますか?

實相寺は、室町時代の1375年(永和元年)に日応上人よって日蓮宗のお寺として開かれました。日応上人は、身延山第五世鏡円阿闍梨日台(きょうえんあじゃりにったい)の弟子でした。日応上人は、山高村大津にあった真言宗のお寺を訪れ、そのお寺を守っていた僧侶と仏教の教えについて法義を論じ合い、お寺を譲り受けることとなりました。この時に真言宗から日蓮宗へ宗派を改め、現在の實相寺の原点となりました。その後、戦国時代に入り、武田信玄公が實相寺を「必勝祈願のお寺」に定めました。そして武田氏は川中島の合戦に勝利。勝利を喜んだ武田氏は、家臣・一条氏のお城だった土地を實相寺に寄進します。この土地が現在の境内地です。1561年(永禄4年)に實相寺は移転し、現在まで続いています。

大津山實相寺インタビュー
では、神代桜は元々一条氏のお城にあった桜なのですね。日本最古の桜・神代桜についてもお聞かせください。

神代桜は、樹齢約2000年とされている、エドヒガン種の古木です。伝説では、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東国へ遠征された時にこの土地に立ち寄り、記念にこの桜を植えたとされています。また、鎌倉時代に日蓮上人が實相寺を訪れた時に、元気がなくなっている神代桜を見て、樹勢回復を祈願されたところ、見事再生したという話も伝わっています。最盛期はとても大きな木だったそうですが、現在は高さ10メートル、周囲約12メートルほどです。それでもその存在感は素晴らしく、今も元気に花を咲かせています。実は私、つい最近まで、神代桜がこんなに注目される桜だと思っていなかったんです。前住職の父から「昔はとても大きい桜だった」という話は聞いていたものの、日本最古の貴重な桜とは知りませんでした。私が幼い頃は、檀家さんや近所の方が神代桜の下でお酒を飲んだり、歌を歌ったりしてお花見をしていて、地域の人たちにとっても身近な存在でした。

大津山實相寺インタビュー
神代桜は、どんなきっかけで注目されるようになったのですか?見にこられた方からの反響はご住職に届いていますか?

30年ほど前から、県外からお花見に来てくださる方が増えはじめました。「日本三大桜」に選ばれ、その中でも関東圏からアクセスの良い場所にあることも、多くの方が訪れてくださる理由だと思っています。お花見に来られた方からは「神代桜から力をもらった」という声がたくさん届きます。「私たちは行きたいところへいつでも行くことができるけれど、神代桜は2000年も同じ場所にじっと根を張り、毎年美しい花を咲かせる。その姿に勇気をもらった。」というお話を聞かせていただいたこともあります。また、感謝のお手紙をいただいたこともあります。お手紙をくださったのは長野県に住む女性でした。その方の知り合いの娘さんが結婚式を間近に控えている。しかし、そのお相手のお母様が癌を患い闘病中で、医師から「あと一週間ほどの命ではないか」と告げられてしまった。それを知ったその女性はいてもたってもいられず、お花見にきた時に撮影した神代桜の写真を知り合いの方に送られたそうです。花嫁となるその娘さん、相手の男性、そしてそのご両親へと神代桜の写真が届き、神代桜の写真を見た闘病中のお母様は、信じられないほど元気になったそうです。「桜の生命力を感じました。私も嬉しい限りでした。」と手紙に綴ってくださいました。こういうお言葉をいただくと、しっかり神代桜を守っていかなくてはいけないと身が引き締まる思いです。

神代桜以外にも、ご住職おすすめの見所はありますか?

神代桜が注目を集めていますが、実は、實相寺の境内には30本ほどの桜の木があります。種が宇宙を旅した「地涌の桜」(通称・宇宙桜。この種は神代桜のもの)や、「身延山久遠寺のしだれ桜の小桜」など、境内を彩る様々な桜をじっくり楽しんでいただきたいですね。また、桜に囲まれて咲く約8万株の「水仙」もとても美しいです。この水仙は、私の母が實相寺に嫁いできた時に植えた1株がはじまりなんです。母は今90歳を超えていますが、半世紀以上の年月をかけて水仙の株もここまで広がりました。この水仙も神代桜とともに、長い間實相寺を見守り続けてくれていると感じています。

大津山實相寺インタビュー

心穏やかな時間を過ごせる地域の人々の「憩いの場」を目指して。
次世代に寄せる期待。

實相寺では、「寺ヨガ」や「お題目講」など、お寺という場を使った取り組みも行っているそうですね。どんな思いで続けていらっしゃいますか?

二つとも、副住職が主になって取り組んでいます。「寺ヨガ」は、ヨガの先生に来ていただき、檀家さんや地域の方々が参加して本堂でヨガをします。「お題目講」は、「南無妙法蓮華経」を参加者の皆さんと30分ほどお唱えして、そのあと副住職の法話があって、最後は皆さんでお茶をいただく、という会です。共通するのは「心を統一させて無になる」というところでしょうか。「寺ヨガ」や「お題目講」が参加してくださる皆さんの「心の安定」に繋がれば嬉しいです。

大津山實相寺インタビュー
副住職と一緒にお寺のお仕事をされているんですね。息子さんでもある副住職に期待していることはありますか?

寺ヨガやお題目講の他にも、副住職は書道の師範でもあるので書道教室もはじめました。その様子を見て、学びの場であり、コミュニケーションの場であった、昔のお寺の姿をイメージすることがあります。私が幼い頃は、学生さんたちの合宿の場に使っていただいていたこともあったのですが、最近はそのような機会も無くなりました。副住職が、この實相寺をかつての「寺子屋」のような場にしてくれることを密かに期待しています。

マニュアルズへひと言

大津山實相寺 松永 様

私は元々パソコンが好きで、神代桜の開花状況を伝えるために、30年くらい前に自分でホームページを作り運用していました。開花状況を知りたいという方が多く、手作りのホームページも多くの方に見ていただいていました。ただ、どうしても手作り感が出てしまい、せっかくならもっとおしゃれなホームページを作ろうとマニュアルズさんへご相談しました。新しいホームページは、神代桜についてしっかりお伝えできる構成で、特にドローンで撮影していただいた映像は大変気に入っています。あっと驚く、これまでにない発想を取り入れていただき、とても有り難いです。神代桜についてはもちろん、お寺のことや仏教のことを発信するために、今お寺にもホームページは欠かせないものだと感じています。素晴らしいホームページをありがとうございました。

大津山實相寺 松永 様
ありがとうございました!