住み慣れたまちで安心の生活を
多角的なアプローチで
「福祉のまちづくり」をすすめる
社会福祉法人山梨県社会福祉協議会
コミュニティ再生推進室
矢巻孝仁 様

昭和26年3月設立。山梨県内の社会福祉の推進を目指し、事業を展開している。具体的には、社会福祉に関する活動の住民参加のためのサポートや、調査、広報活動などを行っている。
- INFORMATION
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〒400-0005 山梨県甲府市北新1-2-12 山梨県福祉プラザ4F
【TEL】055-254-8696(コミュニティ再生推進室)
目指すのは「福祉のまちづくり」。人々が安心して暮らせる環境づくりに尽力する。
Q.社会福祉協議会は「社協(しゃきょう)」の呼び名で親しまれていますが、 改めてどのような活動をしている団体なのか教えてください。
山梨県社会福祉協議会は、山梨県に住む人達や、民生委員・児童委員、社会福祉法人など、福祉に関連する皆さんと、住み慣れたまちで安心して生活できる「福祉のまちづくり」の実現を目指して様々な活動を行っている団体です。例えば、各種福祉サービス事業の運営支援や、暮らしにまつわる相談、ボランティアや市民活動の支援、共同募金運動への協力など、全国的な取り組みから地域の特性に応じたものまで、さまざまな場面で地域に福祉が行き届くように活動しています。山梨県社会福祉協議会は、昭和26年3月に設立され、社会福祉を目的とする事業に関する調査活動や、活動団体に対する助成事業、社会福祉事業に関する広報・啓発活動、人材育成のための研修活動、市町村社会福祉協議会の支援活動など、県域での地域福祉を推進する活動を続けています。
Q.矢巻さんはどのような思いから社協でのお仕事を始められたのですか?
この仕事を志した原点は子どもの頃の経験です。小学生のときに野外活動に参加しました。その時、小学生の私たちを引っ張ってくれたリーダーの姿に憧れました。その後、自分が中学校、高校へ進学してからはジュニアリーダーとして、野外活動のお手伝いをすることになりました。この経験から、子どもたちが学校以外の場で学びを深める「社会教育」に興味を持ちました。高校卒業後は、福祉について学べる大学へ進学し、就職先は、子どもからお年寄りまで幅広い世代、さまざまな人に関われる社会福祉協議会を目指しました。ところが、当時は職員の募集がなく、高齢者福祉を中心とする東京の社会福祉法人へ就職しました。そこで5年ほど経験を積み、その後念願叶って東京都の社協へ転職。そして、30歳の節目を迎えるタイミングで、地元山梨の社協に就職しました。社協で働く魅力は、安心して暮らせる地域を実現するために、業界に関係なく、さまざまな企業や団体にアプローチできることです。新たなつながりを生み出して、住みやすい地域づくりのための一歩を踏み出せた時に、この仕事のやりがいを感じます。

時代の変化、環境の変化に柔軟に対応し「予防的アプローチ」に取り組む
Q.総合的に県内の福祉に関わっている立場から見える山梨県ならではの福祉的な課題はありますか?
私が考える山梨県の福祉の側面から見た課題や取り組むべきことは、主に2つ挙げられます。一つは少子高齢化です。少子高齢化については、甲府盆地の周縁地域(峡北・峡南・峡東・東部)で特に進んでいて、住民活動自体も難しくなっているという声もあります。このような状況のなか、福祉サービス体制をどのように維持していくのか、住み慣れたまちで安心して暮らしていくために何ができるのか、様々な立場の方と連携して考えていかなくてはならないと感じています。もう一つは、移住者にとって暮らしやすいまちをどうつくっていくのか、ということです。今後10年ほどでリニアが開通し、山梨県と首都圏の距離が近くなります。山梨が首都圏の通勤圏になることで、豊かな自然環境に魅力を感じ、移住する方も増えるのではないかと言われています。その時に、もともと山梨で生活している人たちも、移住してきた人たちも、ともに暮らしやすい環境をどう作っていくのか。このことについても今から考えていく必要があると思っています。様々な課題に対して、これまでは事後対応が多くなっているのですが、これからは先を見据えて予防的なアプローチを行っていかなければならないと考えています。
「情報発信」で人と人、人と街をつなげる新たなプロジェクトが始動。
Q.矢巻さんの部署では、新たな取り組みを始められたそうですが、どのようなものでしょうか?
私が所属しているコミュニティ再生推進室では、山梨県内の孤独・孤立対策のため、地域のさまざまなプレイヤーと分野を超えたつながりを作る「やまなし地域福祉応援プラットフォーム」を運営しています。その一環として、地域で行われている独自の取り組みや、それを担う人の思いを伝える「山梨の地域づくりを応援する情報メディアわたあめ」を作成しました。広報誌や新聞では紹介しきれない深掘りした情報を掲載することを心がけています。この「わたあめ」を通じて、山梨県に住む人々が、地域の様々な情報に触れ、人と繋がり、安心して暮らしていけるようになればと思っています。
マニュアルズへひと言

マニュアルズさんにディレクションしていただきながら、とてもスムーズにホームページを作成することができ、かつ、イメージ通りのページに仕上げていただき、とても感謝しています。現在ページ運用を開始して1年ほどになるのですが、半数以上が他の都道府県からのアクセスになっており、実際に関西圏の社会福祉協議会の職員さんから「あのホームページとてもいいですね!定期的にチェックしてますよ!うちもこういうページを作りたいんです!」と言っていただけたこともありました。広報誌やSNSでの発信では、文字数やビジュアル面で伝えきれない部分があるため、そうしたところを気兼ねなく発信できるメディアができたことはとても意義があると思っています。今後はもっと色々なところへ足を運び、聞いて、感じたことを記事にして発信していきたいと思っています。「この間の記事、面白かったよ!」と言ってもらえるような、親しみのあるページになるよう取り組んでいきたいです
山梨県社会福祉協議会 矢巻様
ありがとうございました!